観世音体育の会

白隠さんが教えてくれた誰でも出来る健康生活

No.5. だから悩みを軽くする薬  

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悩みとの付き合い方

 

「一晩、とことん悩み尽くして、明日からまた元気出して行こう!」

 

今、ひどく悩んでいるとして、意を決して上記の様に結論づけたとします。

これ賢明な判断だと思いますか?

 

無理ですよね。客観的に見て、心労に身体的疲労まで重なって、いよいよ袋小路に入って行くのが目に見えています。

 

人はこころが苦しい時、大きな声でため息を吐いたりしますよね。

ああじゃない、こうじゃないと、こころの中で模索しながら、ハフ、ハフと空気も一緒に吸い込んでいるのです。いよいよ苦しくなって、一気に吐き出さなければならなくなるのが、列の大ため息です。

 

筆者は二代目広沢虎造の浪曲が三度の飯より好きだった時代があるのですが、浪曲の中では、"ため息は、命を削るカンナという"

なんて言います。ため息は、命を削るカンナですよ。ため息はつかないに越したことはありません。

 

さて、具体的には、ため息は呼吸の問題ですよね。呼吸の呼(こ)は吐く息の事です。呼吸の吸(きゅう)は吸う息だよね。当たり前だけど、読んだ順番から言えば、まず吐く訳です。

昔の人はポイントちゃんと押さえてますね。

 

まず吐きだして空っぽにしましょう。例えば100円ショップで買ってきたスポンジのタワシをギューッと握って離したらどうなりますか?

一瞬に元の形に戻ります。

東洋医学の根本はここのところです。

呼吸と東洋医学。そして自律神経の話しは、いずれ丁寧に触れていくとして、吐く息を意識する呼吸法を簡単に出来る方法をご紹介します。

 それは、

延命十句観音経を、ひたすら唱え続ける事です。

今までで生きてきて、いろんなお坊さんにも会ったけど、誰もがみんな、お経は吐く息で読んでいました。未だかつて吸う息でお経を読む器用なお坊さんには会った事がありません。

お経を読む事を仕事にしているお坊さんでも、お経は誰もが、息を吐きながら、お腹の筋肉を使って朗々と堂々と読んでいらっしゃるのです。

 

"長息(ながいき)は長生きに通じておるのでございます。"

 

ってな感じで坊さんなら何度か使った覚えのあるフレーズです。

だからお経を読むときに、吐く息だ、吸う息だと意識する必要ありません。自然にうまくいっています。

只々、延命十句観音経をお唱えしましょう。

 

延命十句観音経は動中のお経と言ってもいいのではないか。と前回のブログで発言させて頂きましたが、今日はその事に触れて行こうと思います。

 

お経を読む時、木魚を叩いたり、木柾を叩いたりしながら読む事もあるし、そうした鳴らしもを使わずに流れるように、しなやかに読む方法もありますが、まずはリズムに合わせて読んでみましょう。

 

一般には、木魚も木柾も無いのが当たりですから、まず最初、『ポク、ポク、ポク・・・』と声に出して言ってください。

それに合わせて、腕を振って、足踏みもしてみてください。

さぁ、そのままお経を続けましょう。

 

かんぜーおん、なーむーぶつ。

よーぶつうーいん、よーぶつうーえん・・・

 

その場で足踏みしながら、延命十句観音経を唱えてください。

誰でも出来る、観世音体育のとっても大事な

運動の半分をご紹介しました。

この運動が、気功で言えばスワイショーにあたります。

 

これが、悩みを一人歩きさせない為の秘伝です。

人は、誰でも悩みます。お腹の中に、腸内細菌を養っているのと同じく、頭の中には悩み癖という厄介な生き物が生息しています。

これを野放しにしないコツが、

1.声を出すこと。

2.身体を動かすこと。

同時に行う、観世音体育を行えば、悩みと上手く付き合うのには最適だという事に気付いてもらえたと思います。

 

 

もう一度、おさらいです。

 

観世音体育の基本動作

その場歩行でも、本当に歩いても構いません。

腕も大きく振っても、小さく振っても構いません。

足の上げ方も自由です。

ポク、ポク、ポク。

かんぜーおん、なーむーぶつ。

と大きな声を出しても、小さな声でもいいですから、身体の動きに合わせて、とにかく、延命十句観音経を唱えましょう。

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白隠さんお勧めの延命十句観音経は、ありがたいお経ではありますが、そのまま飾って置いたら、薬の効能書き程度の影響力しかありません。普通にお寺の本堂や、お仏壇の前で読んだとしたら、まぁそこそこのご利益はあるでしょう。でも白隠さんが言うような霊験あらたかな薬で言えば特効薬の様な効果は期待できないでしょう。

筆者の経験では、血圧の薬か、逆流性食道炎の薬みたいに、ずーっと飲んでいるけど、効いてるのかしら?くらいのものだと思います。

 

ところが、ところが、足踏みしながら声出して唱えてもらったら分かります。速攻効果ありです。

悩み疲れたあなた、今すぐ足踏みしながら、かんぜーおんですよ。ほら頭で悩むだけじゃなく、身体使って声出して、あちらやこちらに意識分散するだけで、少し楽になってくる感じわかりませんか?

 

コンビニやスーパーでレジ待ちしてたら、隣のレジにスタッフが入って、すばしっこいやつに先越された。あれ?なぜ俺じゃ無いの!なぜ順番守ってくれないの!イライラ❗️

なんて事も正直今まででに何回もありました。そうですこれは筆者の実体験です。慌てん坊でそそっかしくて、短気で軽薄な人間でした。今までは・・・

でも、いま違います。レジ待ちしてる列の中に、足踏みしながらかんぜーおんとブツブツ唱えてる、齢六十過ぎの初老のおじさん見かけたら、それは今のところ私しかいないはずです。

気楽に声をかけてやってください。

おかげで、もはや悟ったような心境です。

凄いでしょう。

 

 

間違わないで欲しい事

ところが皆さん。ここで勘違いしないでくださいよ。

本物の悟りを得た人と悟ったような気分になっている人とは違うんですよ。本当に悟りの境涯を得た人を筆者は何人か知っていますが、皆さんとても一筋縄ではいかない徹底した修行を何十年も道心堅固に貫いて来たればこその現在の境地です。

 

筆者が悟ったような効果ありと申し上げているのは、あくまで、足踏みしながらかんぜーおんとブツブツ言っている時だけの効果の話です。あしからず。

でもね、それでもこれは凄い事だと筆者は思うのです。

 

この薬はまったくもって正真正銘の特効薬です。しかし、だからこそ、薬で言えば頓服です。飲んだ時しか効きません。

白隠さんもそれを承知で、いつでもどこでもかんぜーおんを絶えず唱えているようにおっしゃっているのだと思います。

安心してください。どうやらこの頓服は幸いな事に、副作用が無いらしいです。

 

むしろ、頓服による今だけ効果の悟りでも、例えば、あすなろの苗木のようなものであったとしても

生活の中でとにかく、いつでも、続けるならば、いつか立派な杉の木にならないとも限りません。

副作用がないんだから安心してこの頓服を飲み続けてみましょうよ。

 

そんな風にして続けることで、ようやく白隠さんの慈悲の心に触れられるような気がします。

今日はここまでです。   合掌

 

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