観世音体育の会

白隠さんが教えてくれた誰でも出来る健康生活

No.3 いつでも、どこでも“かんぜーおん

白隠禅師は、江戸時代中期の臨済宗のお坊さんですが、とにかくスケールが大きいので今も昔も臨済禅と言えばその代表は白隠禅師です。

"駿河には 過ぎたるものが二つあり 富士のお山と原の白隠"

と子守唄にも歌われた偉いお坊さんです。

同じ駿河で、やはり子守唄にも歌われた有名人に、森の石松さんがおりますが、こちらは

"清水みなとの石松さんは しらふの時は良いけど 酒を飲んだら虎狼 馬鹿は死がなきゃ治らない"

と散々なけなしようです。逆にそれだけ、土地の人たちに愛されたキャラクターであることが伝わってきます。シラフの時は良い男なんです。そこをわかってやってくださいよって、みんなでかばってくれている。(笑)

 

白隠さんの場合は、なんたって富士山と並び称されているんです。富士山とどっこいどっこいの相撲が取れるお坊さんは、やっぱり白隠さんしかいないでしょう。筆者はそうおもうなぁ。

 

白隠禅師がいつの間にか白隠さんになってしまいます。この前のブログもそうでした。

かしこまって始まってもやはり白隠さんの魅力はさん付けでお呼びしたほうがしっくりいきそうです。いい加減ですみません。それからこのブログの構成ですが、全く学術的な根拠や、立証などは考慮していません。どこかの本を引用したりもしているでしょうが、大方が、今まで読んだ本の知識のブレンドと、わずかな経験と、そうだ!こうなんだよな!そうだそうだ!というような思いつきと根拠と裏ずけの乏しい自信だけで書き進んでいます。参考文献を横に置いて書き進めているわけではありませんので気に触る人はご退席ください。

ところで読者の方はお家の宗旨をご存知でしょうか?

まさか自分の家の菩提寺が何宗か知らないなんてことはないですよねぇ?(疑)

ま、いいですよ。よくあることです。宗教の自由です。いくら日本国内といえども仏教ばかりではありませんからこの質問は愚問でした。

日本の仏教には、既成教団、新興宗教、等ありますが、だいたい大別すると3つに分類できるようです。

一つは、念仏宗のグループ。とにかく”なんまいだぶつ(南無阿弥陀仏)なんまいだぶつ)と唱えることで救われる。と言います。阿弥陀様の名前を唱える。仏を念ずるから念仏宗です。浄土宗、浄土真宗などがこのグループです。

 

次は、お経の名前、お経にはだいたい名前が付いています。有名なのが”妙法蓮華経”

というお経です。このお経の名前に南無を付けたのが”なむみょうほうれんげきょう(南無妙法蓮華経)”です。日蓮宗、法華宗、なんかがこのグループです。

お経の名前(題目)を唱えるものですから、これを題目宗と言います。

 

さてどん尻に控えしは、我らが白隠さんの坐禅宗。接心という修行では朝から晩までづーっと坐禅のしっぱなし。もちろんお経も読みはしますが、特別なお経は持ち合わせていません。法華経も読むし、般若心経も読んでます。南無阿弥陀仏も南妙法蓮華経も平気で唱えてしまう節操のなさは、これぞ、ザ仏教!と言えるかもしれません。とにかく坐禅が第一の宗旨です。

この坐禅をもってして宗旨の根本としているのが、臨済宗、曹洞宗、黄檗宗などです。

 

 

坐禅もいいけど何か特徴的なお経が欲しいなぁと白隠さんは考えたんじゃないかなぁと思います。あくまで推測ですよ。

 

ここで白隠さんの略歴をご紹介したいのですが、

歴史を語る時は、学術的な裏付けが必要だと思います。しかし、私の持っている数冊の白隠関係の本は学術論文的なものは一冊も無いためにどれも、いささか異なる部分があります。これだけでは不十分だと思いますので、今のところ、ざっくりとご紹介させていただきます。そのつもりで読んでください。

 

白隠さんの融通無碍なこだわりのなさは、幼少期に垣間見ることができるようです。白隠さんの生家は東海道、原の宿の名家で、富士山信仰の富士宮の浅間大社と交流があり、、日蓮正宗の大石寺も、身延山の日蓮宗も信仰し、母の実家はお伊勢さんの信仰を熱心にしていたそうですし、後に白隠さんが住職をした松蔭寺には白隠さんの父親の叔父までが住職をしていたというのですから、どれだけ宗教的な家庭で育ったか想像ができますし、だからこそ特定の宗旨へのこだわりよりも広く大きな視野でおおらかに神や仏を受け入れる懐の深さが自然に身についたのでありましょう。

 

白隠さんは禅のお坊さんですから、延命十句・・・霊験記でも夜船閑話でも最後の最後は、これらの方便で養ったエネルギーを必ずや、禅の修行に活かすんですよ。と戒めていますから、そこのところは、白隠さんの真骨頂と受け止めて、我々も素直に従いましょう。

とにかく言いたいことはただ一つです。

延命十句観音経を読もうよ。と白隠さんは、盛んに訴えます。禅宗では禁じ手と思われる霊験やら、幽霊やらまで盛んに登場させて、とにかくあの手この手のお導きです。

とてつもない大きな慈悲心、菩提心、懐かしい母心です。一回白隠さんに、器用にだまされてみませんか?

白隠さんに騙されたと思うか、騙しじゃなかった本当だったと思うかの結論は、まだいいじゃないですか。

とにかく一緒に唱えましょう。 なーむーぶつ・・・・

 

 

 

<読み方>

かんぜーおん。なーむーぶつ。よーぶつうーいん。よーぶつうーえん。ぶっぽうそーえん。じょーらくがーじょう。ちょーねんかんぜーおん。ぼーねんかんぜーおん。ねんねんじゅーしんき。ねんねんふーりーしん。

 

<本文>

観世音      南無仏 

与仏有因     与仏有縁 

仏法僧縁     常楽我常 

朝念観世音    暮念観世音 

念念従心起     念念不離心 

 

おすすめの本です。

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もう絶版だと思いますが、筆者が『霊験記』で初めて手にした大変インパクトのある本でした。井上球ニさんが自分で書いた文章に愛嬌満点のイラストを入れております。これが凄く楽しいマンガみたいな絵です。

確か、大法輪に連載してたんじゃなかったかな?井上球ニさんの大法輪に連載していた小さなお寺巡りのシリーズも面白かった記憶があります。ずいぶん昔の話です。

古本屋さんとかにあったらぜひお手元に。

 

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横田南嶺円覚寺管長の講演を聞いて来ました。

凄い胆力のある声と、優しさの底が知れない深度の深さを感じました。素晴らしい老師様です。

さてこの本は、

丁寧に優しく、されど力強く延命十句観音経の教えを通して、人生のヒントを与えてくれる本です。*ボールペンの「めげずに・・」の書き込みは気にし無いでください。

 

 

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原田祖岳老師は、曹洞宗の高僧でありますが、臨済禅をも修行なさった老師だと聞いております。ページ数は少ないけれど、中身は結構難しいから、何回も読んで軽薄な自分を改めて行く努力が必要です。私自身の自戒も込めて申し上げます。

 

他にもたくさんありますから、本屋さんとか、Amazonとかで調べてみてください。

せめて一冊くらい持っててもバチは当たりませんよ。^_^