本文は観世音体育の会から皆様へのブログ第1号です。
観世音体育とは一体なんでしょう?
平たく言えば、お経を唱えながらやる気功法です。お経は、延命十句観音(えんめいじっくかんのんぎょう)で、気功は、今までに筆者が出会ってきた、樹林気功とか、18練功とかいろいろなもののミックスです。気功と言えば気功で間違いありませんが、これを体操と言えば体操とも捉えられるでしょう。
どちらでも良かったのですが、ネットで情報を取ってみると、あらら、すでに観音気功という団体が世の中にありました。しかもかなり頑張っているようです。
次に観音体操で検索してみたのですが、こちらも介護関係の方がやっていました。
この際、気功も体操もざっくり範疇に入ってしまう表現。体育で良いのではないかということになりました。
観世音体育の会の目指すものは、心身の健康です。
こころと身体はけして別ものではありません。こころが身体に影響し、身体がこころに影響することは、毎日の生活の中で皆さんが感じている事だと思います。
観世音体育の理想は調身、調息、調心。こころと呼吸と身体を調え、健康な毎日を手に入れていく事です。ただちょっと待ってくださいよ。
調身、調息、調心。は観世音体育の専売特許ではありません。
臨済宗妙心寺派のお寺に行ったことのある人は本堂に垂れ下げられた文字を読んだことがあると思います。
一日一度は静かに座って身体と呼吸とこころを調えましょう。
と書かれています。私たちに一番大切なことを教えてくれています。
中国発の練功18法の日本支部で練功を教えて頂いていた時も、練功の理想は、調身、調息、調心、であってそのことが、調膳、調徳につながって行くと教えていただきました。
してみると、東洋的なあらゆるものの本質は、どうやらこの辺にありそうです。
今わたし達が見ている富士山の頂上みたいなところにある到達点は、みな同じと思ってもいいかもしれません。
観世音体育も、まずはいっしょにやってもらいながら、富士山の頂上を目指していただきたいと思います。
観世音体育は、白隠禅師という江戸時代の禅僧の残された大変面白い二冊の読み物を参考にして出来上がりました。
一冊目は、延命十句観音経霊験記(えんめいじっくかんのんぎょうれいけんき)です。
ご利益とか、霊能力的話題なんかは禅者はあまり口にはしないものです。まして白隠禅師は当時も今も日本の臨済禅のど真ん中にいる人です。そんな人がやらかしたこの読み物はとにかく面白いです。抱腹絶倒!誠に痛快なエピソード特集となっています。
延命十句観音経を唱えていれば良いことがある。貧乏人も、病人も救われる。果ては死んでしまった人までが生き返ると書かれています。我々がホームページに効果、効能を書くときは(効果には個人差があります。)のカッコ付きのことわりが必要なんですが、白隠禅師には、そんな小賢しい気遣いはいっさいありません。
延命十句観音経の霊験に疑う余地は微塵もありません。
だから私たち後進の者は、これを行じていくしかないのです。後のことは考えないことにしましょう。というのが観世音体育の根本理念です。
もう一冊は、白隠禅師著、夜船閑話(やせんかんな)です。
次回から、この二冊の読み物を少し掘り下げて味わっていきたいと思います。
どうぞお付き合いください。
合掌